top of page

美ヶ原(長野)〜試練と癒しの美ヶ原②〜

2021年11月22日(1日目)


松本駅前から、山本小屋の送迎バスで1時間

うねうねと道路をひた走る

車窓の景色は少しずつ高度を上げて

あっという間に標高2000m

秋はすっかり去っていて

長野はもう冬だ

天気予報では、雨風ともに強いでしょうって

予報だったけど

着いてみれば、予想していたよりもさらに強い

雨に風、暴風雨である

風で薙ぎ倒される草以外の景色は何も見えない

真っ白の世界

予定は2泊3日

1日でも晴れ間があればいいかなって

いう気持ちで来ているし

ここがすでに長野県で、高いところ

美ヶ原にいる、という事実だけで

わたしは癒され始めている


今回の宿は「美ヶ原高原ホテル山本小屋」

ホームページには


“当館はホテルとは名ばかりの山小屋です

設備もサービスも期待されませんように”


的なことが書いてある

部屋に通されて驚いた

暖房器具にこたつ、テレビ、浴衣まで備えてある

山小屋だと思ってきたのに

この設備の充実には感動した

日常世界から抜け出して

高いところで、外は荒天

籠城するのにぴったりの空間ではないか

しかも温泉まであるのだ

『シグナルとシグナレス / 宮沢賢治』

そんなわけで

1日目は部屋でぬくぬくダラダラ

温泉に入ってのんびりする

好きな物語の頁を繰る

こんな夜に読みたいのは宮沢賢治


🗼

「僕あなたの位大事なものは世界中ないんです。どうか僕を愛して下さい。」

「わかってますよ、僕にはそのつまらないところが尊いんです。」


この言葉が、心の底からやってくる瞬間を思う


夕食は超豪華

なんとすき焼き!

すき焼きが出てくる山小屋なんてある?

もちろん美味しい美味しすぎる

自分で自分を労わる時間がやっと来たのを感じて

幸せひしひしふつふつ

そしてスタッフさん方が本当に親切で感じが良かった 最高だよ山本小屋

翌朝5時

目が覚めると、雲は晴れて

深く濃い群青色の空に星がチラチラしていた

それでも風は止む気配がない

フリース、ダウン、ネックゲイターに帽子

保温レギンス、ダウンパンツ

ハードシェルを羽織ってフードをしっかり被る

こんなにモッコモコになる必要あるのかな

着ぐるみみたいな姿でノソノソと這い出して


冷や水のような風がビュービュー吹く中

ひとり、牛伏山へ向かった








\Please Click/


bottom of page