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美ヶ原(長野)〜試練と癒しの美ヶ原③〜

2021年11月23〜24日(2〜3日目)


牛伏山への道をゆっくり歩いて

小屋を出てから1時間が経った


(AM6:04)

だんだんと空が明るくなってきた

美ヶ原の空は広い

引き続き爆風に晒されながら

どんな風に吹きつけられても

じっと静かに佇む

動じない心が欲しい

きたね

朝が、今日が来た

おはよ

みんな等しく

みんな同じく

空と朝陽を浴びて

今日も輝く日にする


毎日

ただ一つの太陽が、世界中で沈んではまた昇り

それはずっとずっと繰り返されるのに

今日、この日の朝日を

とても特別だと

何度でも思うのはどうしてかな

何度でも、世界も、心も輝くから

それは太陽がすごいのか

何度でも希望を得られる、人がすごいのか


今日はどんな日になるのかな

どんな日にできるかな


霜柱

君たちも寒いよね

山本小屋のお風呂!

冷えに冷えた体を湯船に一気に沈める

さ、最高!!!窓からは美ヶ原高原

季節によっては、ここから日の出が見えるんだって


朝の光に輝く湯船は聖なる水

全身を浸からせて、手足を伸ばすなれば

この身も心も新しく、浄らかに

なる気がする


連泊するのがわたしだけだったので

15時まで貸切入り放題なのだ

(AM9:05)

では歩く〜

100万年前にできた台地だって

100万年って!

美しい青空と美しい台地

その間に美しの塔

あとわたし

風は止むことなく

でも枯れ草だって輝く美ヶ原

水たまりは空を映す


(AM9:50)

茶臼山へ登頂したいけど

いよいよ大大爆風!

強い風に煽られ倒れそうになる

この先、知らない登山道を往復2時間

体がさらに冷えて、動けなくなるかもしれない

未知の危険は迂回する

(AM10:25)

引き返して、予定を短縮

建物がある王ヶ頭へ向かうことに

目指すは王ヶ頭ホテル

目標は捕らえた〜〜〜


アルプス展望コースを歩いてる

アルプスは雲の中…

爆風稜線

顔痛い、足も冷え過ぎて痛い

指先も痛い

強風に顔を上げられなくて

視線もなかなか定まらない

少し進んでは、立ち止まる

風って寒い

あと怖い


寒さって、気温というよりは風なんだって

そう言われた意味が身に染みる


でも顔を上げれば壮大な台地

王ヶ頭ホテル

(AM11:14)

着いたぁー!!

すてきカフェで落ち着く

ホットコーヒー

心から、ほっっっと

ケーキセットのケーキ、すごーく美味しかった

ビーフカレー

お肉ゴロゴロ

ひと口食べるたびに

体に熱が戻るのを感じながら

名物のホテルカレー、美味しかった〜

これを食べに、ここまで歩いてきたようなものだもん!


もう一度外に出る勇気と熱量

どうにかこの身に巡らせて


百名山バッジ
やったー!

では王ヶ頭!!


すっっごい風

ガタガタバタバタビュービューいうてる

登頂ーー!!

(PM0:33)

王ヶ頭!2034m!がんばったーーー!!


(PM0:55)

では小屋へ帰ろう

王ヶ鼻は、またいつか

あっ富士山

ひと目でわかるあの姿

山から見たのは初めて

関西住まいだと、身近ではないからドキッとする

こんなに遠くても見えるんだ


たくさんの山を知って、改めて思うけど

富士山て、あの姿で

あの形で、独立峰で

日本一高いって

すごくない?!

唯一無二の存在過ぎるよ


まだ、登りたいとは思わないけど…


帰りは安全な遊歩道で

続 続 爆風


溶ける気全然ない

(PM1:50)

わーん!ストーブくんただいま!

寒かったあぁぁーーーー


もちろん〜〜〜〜!!


ほあぁぁぁぁ


コチコチに凍った体が

一気に緩む

湯煙の向こうにみる美ヶ原は

青く高い空 もくもくと白い雲が流れていく

草原はざわざわと輝く


空と大地と風の関係性の中に

人が関わる余地なんてなくて

わたしがわたしであることなんて意味なくて

ただ、その理が織りなす瞬間、瞬間を

何にも作用せず、何からも作用されない時空の隙間から

ひとり傍観しているようだ


今日もだんだん終わり


二人に増えました✌︎


夕暮れだー

寂しいけど…

またいつか

会えると

会えるよね

ずっと好きな空

好きな空が広くて

空が降るように広くて

見惚れるうちにどんどんと変わっていく


好きなのにな

大好きなのにな

自分ですらも、今のままではいられなくて

必ず、変わってしまうから

それがすごく寂しいことがある


でもジンギスカン!

食べたらめっちゃ元気でる笑

ジンギスカンと女子トークで楽しい夜を過ごして


ひとりも良いけど

ふたりも良い


(AM5:55)

最後の朝は、雪の匂い

寒すぎーー!

日の出は諦める

(AM10:20)

絵本の世界みたい

なんてきれいなのーもう帰るよー



でもちょっとうろうろ楽しかった


信州蕎麦

大盛り天ざるで締め


あぁやっぱり

何にも代えることのできない美ヶ原

今でも思い返すと

寒気がするくらい寒くて

また会いたくて

心の置き場を探してしまう


書けてよかった

ありがとうございました








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