深い森の中にいると川の流れをじっと見つめているような、
不思議な心の安定感を得られるのはなぜだろう。
ひと粒の雨が、川の流れとなり
やがて大海に注いでゆくように
わたしたちもまた、無窮の時の流れの中で
ひと粒の雨のような一生を生きているに過ぎない。
川の流れに綿々と繋がっていくその永遠性を
人間に取り戻させ、私たちの小さな自我を
なにかにゆだねさせてくれるのだ。
それは物語という言葉に置き換えても良い。
そして一見静止した森、
わたしたちの知らない時間のスケールの中で、
永遠性という物語を語りかけてくるのかもしれない。
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星野道夫さんの言葉が
この文章が完璧に完璧だと思った
誰かの言葉に心が動くのは
その世界が既に、わたしの中にあるからだと
感動してしまう時
わたしはわたしの感性の質をまた少し深く知るように思う
思い返して
これまで過ごしてきた時の中で
わたしに影響を与えたような、
深く心に刻まれるような
そんな言葉や文章がいくつかあったこと
少しずつ遡って、初めに大切にした文章は
ミヒャエル=エンデの「モモ」だった
作中に出てくる、ジジの語る世界や円形劇場、
嵐の中の海賊ごっこ
あの時、9歳のわたしが心の中にぼんやりと持っていた世界を
言語化してもらえたような
気持ちの良さと喜びがあったんだ
それからもわたしはわたしと過ごして
棟方志功、与謝野晶子、村上春樹、河井寛次郎、森鴎外
強烈に心打たれたいくつかの言葉たちは
今もはっきりとわたしの中に残ってる
何に感動して、何が好きで、何が嫌なのか
自分のことなのに
実は全くもってコントロールできない
何に惹かれるのか、
どうしようにも自分では選べない
選べないけど、感動も好きも自分自身の中からやってくる
だから、大好きなことは大切にしたい
何かを大好きな自分も大切にしたい
心動く言葉があるなら、自分の中にある世界を
それでもって自分に教えてあげたい
そんなわけで
仕事は忙しいけれど、毎日なんとか少しずつ
星野道夫さんの本を読み始めた
自分が見た世界を、感じた光を
心の光を、そのままに書き置く、そんな文章
アラスカの風が額や頬に降ってくるような気がする
ああ
こんな文章が書けるようになりたいなぁ
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